【丸に梅鉢】
**梅紋 抜粋**
天神さまと加賀百万石の正紋
”天神”さまの神紋である。天神さまは菅公=菅原道真を神として祀ったもので天満宮をいう。
菅公は、梅を非常に愛した。九州大宰府に流され、”東風吹かばにほひおこせよ梅の花、あるじなしとて春なわすれそ”を詠い、遠く京の春を偲んだことは、よく知られている。
梅の家紋には、梅花紋と梅鉢紋の二系統がある。梅の花を写実的にデザインしたものが前者で、菅原氏と天満宮にゆかりのある諸氏の代表家紋。後者の梅鉢は、梅花を抽象的にデフォルメし、五弁の花を円(星)に単純化、花芯を”バチ”(弦楽器などのバチ)のように形象化したところから梅バチ(鉢)を呼ばれている。加賀百万石の前田家の正紋として有名。
梅花紋には、シベのある向こう梅、横見梅などと、シベのない表梅、裏梅、光琳梅などがあるが、八重、捻じなどのパターン変化も多彩。
梅鉢紋は、花弁が円形でシベのあるのが原型だが、バチのない星梅鉢なども多い。梅紋全体としては種類も豊富で、使用家の数もベスト10に入る。京都、九州に多いのも特徴。
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